
みなさん、普段の運転で「サンキューハザード」って行っていますか?
サンキューハザードとは、道を譲ってくれたクルマに対して行うお礼のようなもの。「ありがとう」の意味を込めて、ハザードランプをチカチカと照らす行為を言います。
そもそもサンキューハザードは、世界的に見ても珍しい行為だと言われており、昭和54年頃にドイツから伝わったとされています。
そんな日本人なら当たり前のように行うサンキューハザードですが、法律の観点から見ると違反にはならないのでしょうか?今回はそんな疑問に迫りたいと思います。
サンキューハザードってどんな時に使う?

そもそもハザードランプってどんな時に使うものだと思いますか?
元々、ハザードランプの“ハザード(hazard)”とは『危険』を意味する単語で、故障時やクルマが牽引される時、止む終えずクルマを路上駐車する場合など、周りを走るクルマに対して注意喚起を促すために使用すべきもの。
普段よく見かける正しいハザードランプの使用法として、
・高速道路での渋滞時に後続車に状況を知らせるために点灯させる
・駐車場にクルマを停める際、周囲にその行為を知らせるために行うハザードランプ
などが挙げられます。
つまり、基本的にハザードランプというのは走行中に使用するものではなく、停車中あるいは止む終えず停車する場合のみで使用するということ。割り込み時や合流などで行うサンキューハザードには「違反にはならないのか?」という疑問が残ってしまいます。
じゃあサンキューハザードって違反になるの?

これに関しては正直グレーな回答になってしまいますが、基本的には違反にならないとのこと。
道路交通法には、サンキューハザードについての条文が2箇所記載されており、要約すると「夜間に道幅が5.5m以上の道路に停車・駐車している場合、非常点滅灯(ハザード)をつけなければならない」ということ。
サンキューハザード自体を取り締まる法律がないことや、運転マナーのひとつとしてある程度許容されているようです。
ただ、やたら滅多に何回もハザードを繰り返したり、執拗に行うのはモラル違反。かえって周囲に不快感を与え、最悪危険を及ぼす可能性だってあります。ですので、もし道を譲ってもらったなどは、1〜2回程度ハザードを点灯させるのが理想的です。
ちなみに最近のクルマのハザードスイッチは、運転席と助手席の間に設定されているのがほとんど。万が一の場合でも、助手席の同乗者によって操作が行えるようになっています。運転中、ハンドルを放すのが不安だという方は、同乗者に点灯してもらうのもひとつでしょう。
マナーを守って安全運転に心掛ける

本日は、サンキューハザードについてご紹介しました。
基本的にサンキューハザードは違反にはなりませんが、乱用や過度な点灯は検挙の対象となる可能性があります。
しっかりとモラルとマナーを守った上で、優良ドライバーとしてサンキュハザードをご活用いただければ幸いです。安全運転に心掛け、周囲にも優しいドライブを満喫しましょう。
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