
今や街中ではほとんど見かけなくなったのが「ガルウィング」。映画やドラマでみたことがある!という方は多くても、直接みたことがある方ってかなり少ないのではないかと思います。
“ガルウィング=高級車“のイメージが強いのではないかと思いますが、なぜ最近のクルマにはガルウィングが採用されていないのでしょう?今回は、ガルウィングが普及しない理由についてお話ししたいと思います。
ガルウィングはお金持ちのステータス!誕生は1954年!

バブル期を経験された方ならご理解いただけるかと思います。ランボルギーニやフェラーリなど、スーパーカー世代にとってガルウィングとは憧れの的でした。
そもそも「スーパーカー」と言えば、一部のお金持ちだけが所有するもので、尚且つガルウィングが採用されたクルマなんてあまりに非現実的。多くの一般人にとっては、テレビや雑誌でしか見ることが出来ない存在でした。
そもそもガルウィングは、1954年のドイツで誕生。世界で初めてガルウィングを採用した市販車は、かの有名なベンツの300SLというクルマでした。ドアが上に開くことで、ドライバーの乗降性を高めるほか、クルマとしての実用性を高めるために開発されたのがきっかけです。
当時販売されていたスポーツカーや、現在に至るまでに誕生した数々のスーパーカーの多くにこのガルウィングが採用されたことで、「スーパーカー=ガルウィング」の様な認識が強まったとされています。
カッコいいのにどうして普及しないの?

「実用的でカッコイイなら普通のクルマにも採用しちゃえよ!」
とお考えかもしれません。乗降性・実用性・デザイン性などが優れたガルウィングですが、なぜ一般車に広く普及しないのでしょうか?
そもそもドアというのは大変重量があるパーツです。ただでさえ重量のあるパーツですから、せり上げている際、万が一落ちてきてしまっては大事故に繋がりかねません。
もちろん、重量物を支える訳ですから、その分のコストが必要となってくるのも必須です。
また、青空駐車場で有れば問題ありませんが、ショッピングモールなどの立体駐車場(天井が低いところ)でドアを開ける場合、ドアが天井にぶつかってしまうことも考えられます。
つまり、現在の一般車においてガルウィングは、特に大きなメリットがない飾りになってしまうという訳です。
最後に

今やほとんど見かけることの無くなってしまったガルウィング。一昔前には、憧れの的のような存在で多くの人々が注目するものでした。
今となってはコスト等の問題であまり国産車では見かけませんが、ベンツやBMW、テスラなどのような輸入車では、たびたび採用されています。
今も昔も憧れ的存在であるガルウィング。もし街中で見かけることがあれば、この記事を思い返して頂ければ幸いです。
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