
東南アジアを旅していると、たくさんの日本車を目にします。乗用車・タクシー・バスやバイクに至るまで、私たちが普段よく目にするお馴染みのエンブレムをあちこちで見ることができます。
アジア広しと言えど、特にインドでは日本の自動車メーカーである SUZUKIが絶大なる人気を誇り、「2台に1台がSUZUKIのクルマだ!」と言われるほど、異常なまでに愛されているのです。
そんなインドで愛され続けているSUZUKI車ですが、一体その理由とはどのようなものなのでしょうか?今回は、そんな疑問に迫りたいと思います。
人口13億人!インドは自動車大国!

中国に次いで世界第2位の人口を誇るインド。日本からはおよそ6,000kmも離れています。どうしてそんな離れた国であるインドでSUZUKIのクルマは愛されているのでしょうか?
そもそも、世界で一番クルマを保有している国と言えば中国です。その保有数はおよそ2,900万台にも上り、圧倒的な自動車産業を確立しています。ちなみに2番目にアメリカ、3番目に日本と名を連ねます。
そんな中、当のインドですが、意外にも4番目にその名を連ねています。日本人のクルマ離れ、少子高齢化の煽りもあり、2020年には世界3番目の自動車大国となることが予測されています。
そんなインドの乗用車市場の50%以上ものシェアを獲得しているのがSUZUKIと言うわけです。
どうしてそんなにSUZUKI車人気が高いの?
どうしてインド国内の乗用車市場においてSUZUKI車は50%以上ものシェアを獲得しているのでしょう?その歴史は1978年まで遡ります。
当時、インド国内の自動車産業と言えば国営企業がシェアを独占していました。インド国内を走るほとんどのクルマが国産車であり、選択の余地はほとんどありませんでした。
ただ、インドのクルマというのは性能や耐久性には優れておらず、故障などが頻繁に怒っていました。そこで国を挙げて新たな国民車構想が打ち出されました。
トヨタや日産など、ほとんどの日本メーカーが手を上げない中、SUZUKIだけが立候補しました。
当時SUZUKIと言えば二輪車でこそ有名でしたが、世界的に見ると四輪車のジャンルでの知名度はそこまで高くありませんでした。
しかし、1982年にSUZUKI主導によるインド国内での自動車製造が開始。当時生産されていた車種は、日本国内でも人気が高かった「SUZUKI アルト」に800ccのエンジンを搭載した「マルチ800」というクルマ。低価格隊であることや高基準の耐久性・運転性能など、インド国内で瞬く間にその名を馳せて行きました。
その後、数々の車種を投入した結果、どの車種も爆破的に売れ、今のSUZUKI人気の礎を築いたという訳です。
SUZUKIが得意とする低価格戦略が人気の火種に!
以上のことから、インド国内におけるSUZUKI人気の理由がお分かり頂けたかと思います。
SUZUKIがインドの自動車産業に参入当時、低価格帯で売り出したことや現地人の細かなニーズを採用したことで、爆発的な人気を集めたと言えます。
もし、読者の方もインドに行くことが有れば街中を走るクルマに目を向けてみてください。そのほとんどがSUZUKI車のはずです。
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