使い古したタイヤの行方をご存知ですか?
みなさんがタイヤを交換するときと言えば「タイヤの溝が無くなった」とか「パンクした」などが理由かと思います。
実は国内で一年間に処分されるタイヤの量は9,400万本にも及ぶと言われています。
重さにして約100万トン。想像を超える量のタイヤが日々処分されているということです。
今回はそんな役目を終えたタイヤがどのように使われるか?についてご紹介したいと思います。
廃タイヤのおよそ90%がリサイクルされている!
“廃タイヤの処分法”と言えば、ほとんどの人がクルマ屋さんに引き取ってもらったり、インターネットを利用して売買しているのではないかと思います。
クルマ屋さんやタイヤ屋さんでは、4本セットでおおよそ1,000円前後の値段で引き取ってもらえるのですが、実は引き取った廃タイヤの約93%がリサイクル品として再利用されているのです。
引き取られた廃タイヤは、専門業者の手によって細かく切断され「タイヤチップ」というエネルギー資源に生まれ変わります。タイヤチップは高い熱量を持ち、石炭と混燃させることで環境に優しい燃料として利用されています。
このタイヤチップ、主にセメントや紙を作る工場などで重宝されており我々の生活を影で支える存在として活躍しているのです。
また、国内で処分され生産されるタイヤチップだけでは供給量が足りず、国外からもわざわざ買い入れているほど重宝されている資源だということです。
廃タイヤの不法投棄は法律違反!
たまに地方の道路を走っていると、道路脇の山中にタイヤが放置されていたりしますよね。
以前、廃タイヤの不法投棄が問題となっていましたが、放置されたタイヤは見た目の悪さだけでなく、タイヤ内に溜まった水が腐ることで発生する異臭、その水に蚊などが産卵し発生する害虫問題、放置された廃タイヤが起こす自然発火など、ありとあらゆる環境問題を起こす原因となってしまいます。
もちろん廃タイヤの不法投棄が発見されると法律で厳しく罰せられ、1,000万円以下の罰金または5年以下の懲役といった非常に厳しい刑に処されるということです。
日本はリサイクル大国!古くなったタイヤはリサイクルして再利用!
今回は使わなくなったタイヤ、つまり廃タイヤの行方についてご紹介しました。
廃タイヤが取り巻く環境問題などは日本国内のみならず、世界中で話題になるほど忘れてはいけない問題です。
東南アジアや中東などの発展途上国などでは、廃タイヤの放置が原因で大規模火災が発生し、安全面・環境面・衛生面の多方面に渡って人々を悩ませています。
日本国内では、タイヤのみならずペットボトルや衣類など「再利用できるものはする!」といった意識が強いため、廃タイヤの処理(リサイクルなど)が比較的大きな問題にならずに済んでいます。
溝が減ったタイヤで運転するとスリップやスピンなどかなり危険です。
「タイヤの溝が減ってきたな」と感じたら、すぐに新しいものと交換し安全運転に努めるようにしましょう。
その際は、必ずクルマ屋さんやタイヤ屋さんなどタイヤのプロが居るお店で適切な処分を行うようにしましょう。
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